めちゃイケ

走るからには中途半端な気持ちではなかっただろうし、番組だってふざけていたわけじゃないはずだ。でもあくまで「楽しくなければテレビじゃない」というテーマを掲げた者たちとして、犠牲にしなければいけないものは出てくる。
放送終了からおよそ4時間後にフジテレビへたどり着いた加藤浩次。「俺だって感動させたかったよ」の言葉に、なぜかテレビの前の自分までもが罪悪感を感じていた。祭りの渦に巻き込まれて、トラブルもハプニングもすべてシナリオられてるコントだと思い込んでたものだから、"完走できない"という出来事も笑いのひとつに昇華させてしまっていたのだ。


孤独だったかもしれない。
「俺だって感動させたかったよ・・・」 静まり返るメンバーと数十人のスタッフ。
「でもみんなが感動させない状況にしたんじゃんか・・・」


「感動させたいんだったら・・・感動させたいんだったらな、・・・日テレで走れ!」 相方・山本圭一の言葉が張り詰めた空気を破いた。場内爆笑、拍手喝采。この言葉が、加藤を、メンバーを、スタッフを、視聴者を、一瞬にして救った。長時間走り抜けてきた努力が報われた。相方って、だからすごい。


木村匡也の「以上、アハハオホホマラソンでした!」の言葉が、本当の27時間テレビの幕となった。楽しかった。