劇団プロデョーヌ DVD 真夏の夜の夢/お気に召すまま〜ん

今週は内Pの通常放送に水曜スペシャルがあり、しかもこの借りたDVD2本を見たため、いささか内Pに対して食傷気味になった。贅沢な話。
この2つの公演の放送は、おそらくオンエアでもちょっとだけ見てた気がする。でも当時はこの番組を特に支持していたわけではなかったので「なんだ、コントやってるんじゃないのか」と思ってすぐにチャンネルを替えてしまっていたような。こういうイベント的な放送って、通りすがりの人間には入りづらいものね。
舞台の出来はそれぞれ、まぁ予想通りのグダグダながらも忙しいメンバーがよくぞ集まったものだ、しかもセリフと構成がつまって難解なシェイクスピアなんぞ、と感心。第2回公演の「お気に召すまま〜ん」では旗揚げ公演に比べて明らかな成長を感じたし、やはりタレントという職業に就く人たちの集中力はすごかろうもん。
舞台とはいってもやっぱり内P色は残していて、いがみ合う兄弟の対決がなぜか大喜利で勝負だったり、場面と場面をつなぐブリッジで各々の一発ギャグを披露させたり、いい意味で「こんなのDVDに記録されちゃっていいのかな(笑)」という部分もあり。
私にとって貴重だったのは、演出をするウッチャンの姿。カメラが回ってる前では基本的に内村プロデューサーなのだけど、素、というか演出家モードになると、口調が穏やかになりつつも笑顔の奥に「納得しないなー」みたいな表情が見えたり見えなかったり。それがかえって出演者の緊張やプレッシャーにもなってるみたいで、舞台の現場っぽかった。そのほか、せっかく習った三村さんの殺陣*1シェイクスピア作品内に取り入れようと、脚本を書き直しているウッチャンの姿なども。
DVD特典としては、舞台裏、ということで練習風景から公演を終えて楽屋で大泣きするメンバーまで、のめりこんでるファンにはたまらない映像。舞台に立つ姿を見ても、泣きじゃくる姿を見ても思うのだけど、ふかわりょうは女装が似合うねぇ。そりゃオカマだと連呼されるよ。その線の細さ、うっかり男に抱きしめられてしまいそうだ。そんなふかわさんのピアノもお見事でした。もっと練習時間があったら満足して弾けたかもね。
忙しい人たちばかりということもあるし、この見切り発車具合がおもしろいのだろうけど、彼らには一度、ちゃんと時間をとって本気のものを作ってほしいなぁ、とも思った。舞台活動しかり、音楽活動しかり。でもそれで飯食ってるわけじゃないしね、難しいけど。番組の方向性が「ノープラン」なわけだから、クオリティを求めればどう、っていう問題でもないか。
蛇足的感想。旗揚げ公演当時は徳永さんが新婚旅行のボルネオから帰ってきた直後だそうで、彼女の幸せ満点フェイスがまぶしくて胸が少々痛む。ウッチャンが笑いながら「ボルネオバカ」って呼んでた。 うーむ、つくづく記録として残って良かったのかしら、のDVD。まぁ皆さん、ちゃんと前に歩き出しているようですから。

*1:以前に上演予定だった「宮本武蔵」にむけて三村さんたちが殺陣を練習していたという。しかし「武蔵よりも小次郎よりも最終的におつうが一番強かった」というウッチャンの脚色に上演許可が降りなかったんだとか