しまった

大掃除も正月ぐうたら用の料理作りも終わっていない。
やろうやろうと思いつつベッドの上で丸くなって本を読んでしまい、パールセンター*1の入り口の菓子屋で買った“チョコブラウニー端切”(でっかい端切がどっさり入って1袋200円!)の袋に手をつっこんではもぎゅもぎゅと食ったり、クリスマスにサンタさんからもらったストロベリーの香りのする紅茶を淹れて乙女な気分になったりしていたら1日なんてあっというまに終わってしまうよ!ブラウニー1袋食べちゃったし!


それで急に焦って「掃除せんと!」、部屋の床に落ちてるものたちを拾おうとしたら(まずそこから)鏡に映った自分がぼさぼさボサノバヘアーだったので、すぐさま美容院に電話を入れた。今日か明日に予約を入れられるかと聞いてみれば「今日はいつでもいいですよ」と言うので、なんだ、もう29日にもなると美容院はヒマなのね、と思って文庫本2冊と財布だけバッグに入れて店に行ってみたら、実質2時間半で終わるようなカットカラーパーマを合計5時間かけて施していただきましてー。つまり2時間半はてるてるぼうずのままで待たされていたわけなんですけどー。本2冊持っていってて良かったですー。


しかもカラーリングの薬をつけてくれるアシスタントのおねえさんが、まぁアシスタントというぐらいだからまだまだ修行中なんだろうけどヘッタクソでさ。私の頬にビタビタとカラー剤がついてるんですけどまったく気付かない。こういうのって顔の肌に直接つくとまずいんじゃないか?と思って、でも私みたいなもんは、たとえば飲食店で出てきたオムライスの中に髪の毛が入っていても何も言えずにその部分だけ残しておとなしくお金を払って出て行くような小心者なので、頬についたカラー剤が少しずつ変色しているように見えても何も言えなかった。おねえさんがその場を離れたときにグググとタオルで頬をこすり拭うのが精一杯だった。


その後も、トリートメントとマッサージをしてくれるといってムラカミジュンみたいなアシスタントのおにいさんが現れたのだけれどもそのムラジュンおにいさんが私の読んでいる『新宿熱風どかどか団 (新潮文庫)』を見て「ナニ読んでるんスカ?」

私「椎名誠さんの本です」
ム「は?シーナマコト?それってシーナキッペイと関係あります?」
私「いえ、作家の椎名誠さんですよ」
ム「全っ然知らない!俺、シーナってシーナキッペイしか知らないんですよ」

だったら聞くな!!


そしてあほなムラジュンは、興味がないならやめればいいのに「面白いスカ?小説っスカ?」とスカスカ聞くので、小心者の私は笑顔で「面白いです。エッセイですよ」と答えるとムラジュンは「へぇ〜・・・・・・」と1度うなずいたあと、5秒後に

「エッセイってなんスカ?」

ズコーッ。


「身の上に起こった出来事を書いた・・・人に読ませる日記のようなものですかね・・・」という、私の説明もまずかったかもしれない。ムラジュンは、パァァと顔を輝かせて

「あっ、ブログみたいなもんスねー」

ズコーッ。


その後ムラジュンは続けて「昨日、忘年会だったんスけどー、二次会三次会、つって結局朝までカラオケしてたんすよ!そいで今日は超眠いんス。マジキツイ」
マジキツイよお前!
私はこういうときもニヤニヤと笑いながら「大変ですねー」と返す。


レジで精算時にアンケートハガキをもらった。
こういうのをしっかり具体的に書いて出すのです、小心者の私は。

*1:阿佐ヶ谷が誇るアーケード商店街