新宿警察署

の、隣にあるマクドナルドで雑誌などを読みながら1人時間を過ごしていたら、なにやら自分の周辺の空気が急にものものしくなって「なんだろう」と思って顔を上げると六平直政風味満載のヤ業のおっちゃんたちがぞろぞろとトレーを持って私を取り囲むように座りだしていた。別に私が彼らの何らかの怒りに触れたわけではなく(たぶん)、それまで誰もいなかったマック2階席の真ん中に私がボテッと座っていたために、彼らが絆を守りながらも人数分の椅子を確保しようとすると私を囲まなければならないみたいな形になったということですよ。中には毛皮を着たカタコト日本語のフィリピン美人女性(ルビー・モレノ似は自動的にフィリピン人)とその子どもなども連れられていて、なんですかこれは。何かの撮影ですか。
それで聞くつもりもなかったわけですけどあからさまに耳をふさぐわけにもいかないので仕方なく聞こえてきてしまった彼らの会話が、まるでコントのようなベタベタな会話で、これはきっとドッキリに違いない。六平風味はケータイを耳にあてデカイ声で「今、新宿のショの近くに揃ってるから」「〜時から○○さんの面会だから急げよな」などと誰かに指示を出し、その横の他愛のないおしゃべりも「大理石の石鹸入れ使ってるんだけど、あれはいいぜ」「△△さんから『殺し屋イチ』買ってこいって言われてるんス」というような具合。いやこれ本当に1ミリも脚色してませんよ。モレノ似美人フィリピン女性はただ黙って子どもの背中をなでている体(てい)。
で、その中の若手が「やっぱ東京って一度来ちゃうと帰りたくなくなるっスね」などと言いだして、なんだ地方から来てるのか、と思ったら急に親しみが湧いてきたんだけど、その直後に「新潟とか雪すげぇじゃないスか。もうメートル単位で」って、新潟から来てるんだって。この人数で。
○○さんとの面会つき・粋でいなせな東京めぐり。
あと俳優の六平直政さん自身はすごくラブリー。