2020/03/31

早朝、弁当のための米を炊こうと米びつからボウルに米を移していると、聴いていたゆうべの『深夜の馬鹿力』で、伊集院さんの奥様がスーパーの食材品切れを機にファスティング(プチ断食)を始めたという話をしていた。その手があったか、とボウルに移した米をまた米びつへざあっと戻す。私も今日は炭水化物を抜こう。最近たべすぎていた。

家を出る。今朝も地元駅前のドラッグストアに開店を待つ列。通勤電車はさすがにすいてきた。座席がぜんぶ埋まり、つり革3つに1人が立ってる程度。降車駅の歩道橋にかかる枝の桜も咲きだした。木のてっぺんまで花をつけてきて、まもなく満開だ。

勤め先は7割ほどの人が3月はじめ(首相から一斉休校の要請が出たタイミング)から在宅勤務をしており、自分の所属するチームはそれができない業務をもっているからと出勤を続けてきた。しかし先週水曜の都知事の会見以降、警戒レベルがさらに引きあがり、我々のチームも「出勤しないとできないことは今はあきらめる」として在宅勤務の環境を整える準備をしている。チームの1人が今日から在宅勤務を始めて、あれが必要、これも準備をと教えてくれた。
先週末から都内の感染者が日ごと大幅に増え、それが「自分ももうウイルスを持っているんだろう」という覚悟を持たせた。「うつらないように」だけでなく「ひろげないように」注意しながら暮らしていくしかない。

帰りに食洗機用の洗剤を買いに地元のドラッグストアへ。外食をしなくなったからか食洗機をまわす回数が増え、洗剤の減りも早いように感じる。そういえば職場で自分が使うためのハンドソープもほしいな(ビルの洗面台に備えられた緑の石鹸水でなく。できればビオレの、泡が花の形ででるやつが使ってみたい。手洗いにもたのしみがほしい)と思い、その売り場のあたりを見まわすが、ハンドソープも品切れなのか見当たらない。トイレットペーパーやペーパータオルは依然として品切れ状態だ。そのたぐいの情報が即座にデマと明かされてから何週間もたってるはずなのに、まだこういう感じなのはどういうことなんだろう。品切れへの不安とかではなく、単純にいまトイレットペーパーはどこに消えていっているのか疑問だ。

スーパーの棚はほぼ元どおりになった。昨日まではすっからかんが続いていた納豆コーナーもやっと夕方でも在庫が残っていた。1週間ぶりに納豆が買えるお祝いに、3パックで150円ぐらいの、いつものよりお高い大粒豆のやつを買う。自分が手に入らないのは困るが、人々がふだんより納豆を食べる機会が増えてみんなで健康になるのはいいなと思う。そういえば今回の騒動で、明治のR-1ヨーグルトは別に品切れになったりしてない。昨年までのインフルエンザから花粉症の季節は毎年品薄のイメージがあったが。そして自分も今年は飲むのを忘れている。

帰宅し、手洗い、うがい、風呂。先週から我が家の予防策に「外から帰ったら即風呂」が加わった。まもなく夫も帰ってきて手洗い、うがい、風呂。

夕飯は、かき菜栃尾揚げの煮びたし、ささみと春菊のナムル、豚ばらとれんこんの重ね煮。ファスティングだから米飯なし、としたのに夫がヱビス華みやびをあけるから半分もらう。

3/26『たまむすび 』を聴く。3/22の『全国こども電話相談室』を終えた、赤江珠緒先生と伊集院光先生の反省会が面白かった。質問をくれた子どもに伝えようと思う一方で、一緒に聞いているであろう大人のことも意識してしまい混乱した、などとクヨクヨしている。だが「中学校の部活をバレー部にしようか美術部にしようか迷っている」という小学6年生からの質問にだけは、先生たちはやけに明朗に答えていた。選ぶ悩みなら自分の経験が話せるからだろうと木曜たまむすびパートナーの土屋礼央さんが言っていた。

23時前にiPhoneにパッと「宮藤官九郎…」から始まる通知が灯る。
https://natalie.mu/eiga/news/373584
ひっ、と息を呑む。かっと体が熱くなり汗が出て次の瞬間一気に冷えてぞくっと寒気がした。
宮藤さんはきのう、レギュラーの『Action』を"腎盂炎"でお休みしていた。腎盂炎の症状を調べたら腰の激痛のほかに発熱と寒気があるという。この時期にこの症状がでるのは怖かっただろうなあ、でも腎盂炎なら適切に治療していれば4〜5日で快復するとあるし、と心配しながらも、それではないことに勝手に安心していた、のだが。

Twitterにかけこみ、驚きと不安を吐きだし、TLの人たちの心配を確認し、そうやって30分近くTLをじっとり眺めてしまう。だめだ、寝なければ、とiPhoneを置いてふらふらと立ち上がり歯を磨いて食洗機をまわして布団にもぐって部屋を暗くした。

台所からざああ、ごうんごうんと食洗機の働く音が聞こえてくる。ふう、とため息をついたら息にひっぱられて涙も漏れでてきた。布団で顔をおおってしばし嗚咽する。