2007年観た映画

今年映画館で観たもの。

1. 02/06　メタルマクベス＠新宿バルト9　＜試写会＞
2. 02/17　それでもボクはやってない＠新宿トーア　＜誕生月割引＞
3. 04/18　東京タワー〜オカンとボクと、ときどきオトン＠新宿ジョイシネマ　＜レディスデー＞
4. 06/27　大日本人＠新宿ミラノ　＜レディスデー＞
5. 06/27　キサラギ＠新宿武蔵野館　＜レディスデー＞
6. 07/01　舞妓Haaaan!!!!＠渋谷シネタワー　＜映画の日割引＞
7. 07/21　腑抜けども、悲しみの愛を見せろ＠渋谷シネマライズ　＜招待状＞
8. 09/01　恋するマドリ＠渋谷シネクイント　＜映画の日割引＞
9. 10/08　めがね＠渋谷シネセゾン　＜前売券ペア割引＞
10. 10/16　自虐の詩＠中野サンプラザ　＜試写会＞
11. 12/09　クワイエットルームにようこそ＠シネマライズ　＜日曜最終割引＞

少ないなー、11本か。でも素晴らしいことに、ダータ鑑賞（タダ観）が3本も！『めがね』以外はそれぞれの割引で1000円で観られてるし、『めがね』もノベルティがついてたし*1、やー賢いコだね。
今年の1番は、なんといっても『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』でしょうか。本谷作品を未見ってのもあったし、監督も知らないしサトエリ主演てことでもともと期待ハードルは低かったんだけど、それが良かったのか、上映中はずっと期待以上の面白さに驚きっぱなしだった。あんなくだらないのにスリル満点で、絶望的で晴れやかだった。サトエリはあれ以上の適役に今後めぐり会えるだろうか。おおげさか。でも彼女の株は相当上がりましたのよホント。　それから、監督さんがCM屋出身のヒトだったっけな？だからなのか、映像がすごく美しかった。どこかの1シーンを静止画として切り取ってもそのままインパクトのある絵になるような（田舎の家屋とサトエリのバービーバディの違和感がとにかく素晴らしい）、隙のない、でも大げさじゃない映像にうっとりしっぱなし。DVDになってるのかな？あ、来年2月に出るみたいですね。ぜひ、これは。ご覧になると良い。

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ [DVD]

『メタルマクベス』。はじめ、舞台を大きなスクリーンで観ることに慣れずに少し車酔いみたいな感じになったけど、あとは舞台そのものの素晴らしさと、スクリーンで見せることを計算しているような*2衣装や化粧やセットやカメラワークに「参りました！！！！」の3時間。あれ観て以来、松さんが大好きになった。テレビドラマでしか知らなかったときは苦手な女優さんだったのに、以降は彼女が愛しくて仕方がない。本当におめでとうございますよ。
『それでもボクはやってない』。誕生月割引はお得ですね。同行者1人も1000円で観られるんで。しかもこの日は上映後に周防監督の質問会があって、自分も質問できて、非常に良い経験をさせてもらたス。
『自虐の詩』。映画も素晴らしかったですが、その後おともだちに借りた原作がすげかった！なにあの壮大な4コマ。情けない、報われない、たまにほっこり・・・がゆっくりと続いていたのに、下巻後半の急なスピード感が、さ。すげえよね。4コマ漫画を嗚咽しながら読んだのは初めてです。　映画→原作の順で出会って良かったかも。映画もすごく良かったけど、映画版の「緩急をつけるために必要と思われる、ドラマチックな展開」が原作にはなくて、それなのに原作のほうが精神に鋭く刺してくる感じがした。　幸江が急に悟りだすあたりから、いつのまにか音が聞こえなくなって、ただただ向こうの光を求めて突っ走って行く私がいた。それはきっと胎児の体験に近いんじゃないかとか、自分が幸江から生まれようとしていたってことなのかなあとか、うまいこと考えようと思ったけど、そういうのいらないですね。良い作品。それだけ。

自虐の詩 (上) (竹書房文庫ギャグ・ザ・ベスト)

自虐の詩 (下) (竹書房文庫ギャグ・ザ・ベスト)

自虐の詩 プレミアム・エディション [DVD]

『クワイエットルームにようこそ』。良かったです。松尾監督の映画は『恋の門』が自分の中ではあんまりそんなにアレだったので*3期待してなかったんですが、こっちは本人原作だからガチッとハマってたのかな？書いてるときから描いてたんですかね、映像を見ていて揺らぎや過不足をまったく感じなかった。『恋の門』で感じた必死さは、アレ「はじめまして！これが最後かも！」のお祭り的欲張り詰め込みだったのかもしれん。　2作目以降のがいい、ていうのはケラ監督の『1980』→『おいしい殺し方』*4にも同様の感想を抱きました。才能あるヒトは道具変えてもすぐに使いこなして、魅せてくれるのなー。

*1:お友だちに手に入れてもらいました。ありがとうございました

*2:ような、つうか綿密に計算してるんでしょうが

*3:主役の2人がどちらも苦手、ってのもあった

*4:正確には映画ではないですが