『東京飄然』

きのうから、移動中にこれを読み始めました。

東京飄然

東京飄然

冒頭の「早稲田→都電荒川線→庚申塚」の流れは数ヶ月前に住んでいたアパートの周辺なので懐かしいなぁ、つって、嘘、全然懐かしくない。愛着も何も湧かないまま過ぎた8ヶ月だった。自由、なんじゃなくて無頓着な町だった。猫が多かったのが救いだった。
と、おもに馴れない恋愛方面でいろいろあって私が病んでいるころに暮らしていたためいい思い出がほとんどない町を、町田さんお得意の不穏な構えで練り歩いていっているのが痛快。たぶん私を「今があるなら過去を笑おうぜ」と元気付けるために町田さんが書いたのだな、ふふ、にくいね。と思ってにやにやと読み進めていたらどうやら原稿は2003年冬あたりに書いたものらしかった。