阿佐ヶ谷ベーグル

朝10時ごろ、ローソンにチケット買いに行こうと思ったらロッピーに先客がいて、じゃあいいや、って徒歩5分先のローソンに行ってみたらやっぱり必死にロピってる人がいて、そんじゃあ、ってんで、その3分先にある『ベーグル』を訪ねてみました。初めての『ベーグル』。初めてのYGU活動本編*1


冬の日曜の朝10時だというのに店の前には3人が並んでいて驚いた。でも、お店自体がすごくすごく小さいから店内にお客さん2人入ってなんとか、3人入ると身動き取れない、っていうような感じで。その小さいお店にはカウンターから壁際のガラスケースからぎっしりとパンやサンドイッチやケーキやクッキーが並んでいて、ドア側のガラスは焼き立てパンの湯気で結露がすごい。冬だから余計に。だから、外で並んでるあいだに店内のパンを見ようと思ってもうまく覗けないのね。中に入るまでわからないという。


ドアが開いて、中から、パンのたくさん入った袋を提げて満足げな人が出てくる。焼き立てパンの温かくて甘い匂いと一緒に出てくる。1人出て、1人入って。 店内に入れば並んでるパンを選んで買うだけだから、列の進みはわりと早い。到着時に列の4人目だった私も5分と待たずに入れました。


それで、緊張の入店。や、大げさでなく。 なんだか、も、絵本の中のパン屋さんみたいに、並んでるパンがカゴの中でニコニコ〜っと笑ってたり、ケースに並ぶサンドイッチの具がわん!とはみだしてたり、振り向けば肩の近くにクッキーが並んでたり、も、自分の身から半径30cmをおいしいものに包囲されてしまって、言葉が出なくなって、しばらく私、立ちすくんでました。あまりにも夢の世界だったので、店員さんに「お決まりでしたらどうぞ?」って2回言われた。


それで、あれも食べたい、これも食べたいとぐるぐる見回して、でも1人で食べるんだから厳選せねば、でも次いつ出会えるかわからないし*2・・・と葛藤をこえたのちに、選んだのが写真の5品。ぜんぜん葛藤してないじゃないか、欲望のままじゃないか、とか思われるかもしれませんけど。この苦しみは現場を経験した人にしかわからないよ。

  • くるみベーグル:『愛がなくても喰ってゆけます。』でYながさんのアシスタントさんが言ってた「サービス精神によりベーグルの穴がふさがってヘソ状態になってる」という、あれです。ほんとだー!ヘソだヘソだ。くるみの甘さがやさしくて、中の生地ももっちりとしていて幸せでした
  • イルサンド:ベーコン、ナス、シイタケ、トマトソース、ゴマが入ってたのかな?日曜の朝にスープで出てくるような具材をはさんだサンドでした
  • アボカドサーモンタマゴ:名前のとおり。サーモンはスモークサーモン。それにサニーレタス。甘酸っぱいマスタード。んもーこれがね、ひとくちかぶりついて、ぅんっまくて、オイシイヨー!って1人でジタバタしてしまいました。これは次行ったときも必ず買おう。毎回買おう
  • ピタサンド・テリヤキチキン:野菜はテリヤキソースで一緒に炒めたらしいタマネギ、赤ピーマン。それにサニーレタス。 ピタサンドというと私はどうも、ピタ生地がカサカサペッタリで具に反発して、その反発具合がオサレサンドとして成り立っているイメージがあっていけすかなかったのだけれども、ここのは、具の汁(ソースでなくて汁と呼びたい)がピタ生地にしみて馴染んでいて食べやすく、親しみが持てます
  • ガーリックフランス(小):匂いに負けて最後に選んだ。これも外カリカリ内モチモチ。

今日、ひとりでこれらのパンをひとつひとつ、心を込めて食べていて気付いたんだけど、おいしいものをゆっくり噛んでいると、口の中で唾液が、その子を歓迎するようにワーッてわいてくるのね。


今日も東京は天気が良くて、冬のまっすぐな日光を浴びながら、固めの生地を噛んでアゴが疲れれば紅茶を飲んでちょっと休んで本を開いて、本を読み進むうちにまたアゴと胃が落ち着いて、またひとつかぶりついて・・・・・・とやってたら驚いた、気付くとぜんぶたいらげてしまっていました。
余ったら実家に持っていこうとか夕飯にしようとか明日の朝食にしようとか考えていたのに。
ああ。
でも悔いはない。

*1:今までは『愛がなくても喰ってゆけます。』の広報活動を(勝手に)おこなってきただけで、食べるのは今回が初めて

*2:一度、午後3時過ぎにラリラリと行ってみたら「本日は売り切れです」と言われたことがあったのです。そしてこのお店は気分で長期休暇とったりする、らしい、です