約三十の嘘

観てきました。以下、ネタバレというか観てない人には「なんのことやら」な感想。
昨年夏ごろからやたらとゴンゾウくんがプロモーション活動に励んでいたので、「きっと、このかわいくないパンダの着ぐるみが作品のキーになるのね・・・むふふ」と作中におけるゴンゾウくんの活躍を楽しみにしていたんですけど、本編を最後まで観てみると「・・・で?ゴンゾウは?」という感想がまず第一に。それぐらい主張性の低い小道具に思えた。あのプロモーションは一体なんだったんだろう。制作者たちの中で盛り上がってしまった末に?公開内輪ウケ?
この映画をゼロの気持ちで楽しむべく、数々のにぎやかなゴンゾウプロモーションにいざなわれても「映画観てからね!」とマインドB*1に作品鑑賞前のゴンゾウ摂取を禁じられていたのだけど、本編を観たあとでは特に何もゴンゾウに対する興味は湧きませんでした。 ま、ゴンゾウを「微妙なところがかわい〜ん♪」とかいうひとつのパンダキャラクター(たれぱんだ的な)として考えれば好んでゴンゾウグッズを集める人もいるんでしょう。いいんじゃないでしょうか。


あと、3人のオトコたち(椎名・八嶋・田辺)がメロメロメロンになるボインなメロンちゃん役*2伴杏里さんという女優さんがさー、なんていうかさー、「べつにぃー?」って顔だよホント。こんな生意気フェイスのボイン少女を、私の大好きな三俳優が取り合ってるだなんて許せん(笑)!この少食そうなちっちゃい口元も癪に障るっ(酷)!役柄上の性格も「まーぁ憎々々々し〜」という言動ばかり。 ま、関東モテない連合城北エリア代表の私が妬んで吼えているとでも思って伴杏里ちゃんのファンの方々は気にしないでください。 でもね、実際、この伴杏里ちゃん演ずる女の子が作品テーマの「嘘」を生成させる大きな役割を担っているし、女性の観客が感情移入するであろう中谷美紀の役が、この伴杏里の役に対してがっつり敵意をむき出しにしている設定なので、あえてこういう「はぁー?どこがいいのー?」と思わせるような役者さんを選んだんだと思う(ことにする)。 私はとても素直な観客です。 あと伴杏里ちゃんのボイン、あれも女の私から見ると「嘘」だと思うんですけど男性の皆さんはどうですか。


それから、ちょっと色恋沙汰に焦点をあてすぎてて オトナたちの振る舞いがリアルじゃないなとか思ったり、「大金は失ったけど仲間がいるからまたやり直せる!」ってなまとめはどうだろう、殺し合いが起こってもおかしくない金額だろうて、とか気になるところは多々あれど、まー、デートに見るにはいい具合の甘さなんじゃないでしょうかー。 「バレンタインデートにどうぞー卍」とか言おうと思ったけど渋谷シネクイントでの上映は2/11(金)までなんですって。ありゃ。変なパンダのプロモーションに勤しんでないで、上映期間にこだわればいいのんに。


パンダの存在に戸惑ったり ボインちゃんに嫉妬したり 自分に縁のない恋愛風景に「どうなのー?」とかヤイヤイ言ってますけど、映画は面白かったです。特にヤッシー田辺誠一が。 ってか田辺誠一の演技は必見!これを見て田辺誠一の好感度が上がらなければ日本人じゃない。断言。

*1:もう1人の自分。冷静役

*2:そんな役名じゃないよ