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- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 2006/05/24
- メディア: CD
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で、この『スーパー・ベスト』の最後に『スーダラ伝説』といってクレイジーキャッツの歌をメドレーに仕立てたトラックがありまして、ここで私はあの『学生節』にヤラレてしまったのね。ほら、あの「♪あんたの娘を信じなさい、ホレ信じなさい、ホレ信じなさい」というあの歌。
メドレーだから『学生節』も1コーラスだけ切り出されてるんだけど、その中に
♪あんたの知らない明日(あす)がある
ホレ明日がある ホレ明日がある
というフレーズが登場して、コレを聴いたとたん、それまで笑いをこらえるのに必死だったのに、涙がぶわっと出てきたのさ。テキトーなこと言って笑かしてきたオジサンが、急に希望を持たせてくれたから、びっくりして。
「明日のことは誰も知らない」なんて、ミスチルがタイトルにまで冠して切々と歌っているけれども、それよりも笑声のオジサンがサラッと歌うほうがずうっと説得力があって、そうね、ほいじゃあ、信じてみようじゃないか、生きてみようじゃないか、という気持ちになったというわけですね。
それでこの『学生節』をフルで知りたい、聴きたい、と探してみたら、もっとも手に入りやすかったのがこの『50周年記念ベスト 日本一の無責任大作戦』でした。こっちはクレイジーキャッツだかんね、音としても聴くの楽しみ。ジャケットもかっこいいし。ワクワク。
いつか糸井重里が「iPodやiTunesが現れて、歌と自分との関係性が変わった。より歌を個人的に受け止められるようになった」みたいなことをほぼ日の「今日のダーリン」*1で書いてましたけど、やー、その言葉を読んだあとにiPodを使いはじめたからなのか、イトイさんの言ってたことを実感しまくりですね。CDやMDウォークマンで聴いてた頃はこんなに毎度毎度歌詞にハッとさせられてただろうか、なんてね。それとも歌詞の意味が咀嚼できる年齢になったということなのかね。
このあいだも、俺内・阿久悠&土居甫追悼記念でピンクレディーのベスト聴いてさ。あれもひとつひとつの歌詞世界の規模が大きくて、こりゃー阿久悠センセイが後世の歌にダメだししたくなるのわかるわ、と唸ったね。青島幸男の歌詞もそうだけど、一般人の我々が「共感できるわあ」なんて思わせる隙が全然ないの。せっかく言葉は自由なんだから、経験できる世界だけを言葉にするなんてみみっちいぜ、て感じ。まー私もよくわかってないくせに偉そうなこと書いてますけどね。
そういう非生産的な意見はどうでもよくて、とにかく、『透明人間』の突き抜けた結びや『渚のシンドバッド』のストリングスの裏打ち刻みには理屈なしでボルテージ上げられました。これもiPodで聴くと、いい。
Pink Lady History ピンクレディー・シングル全曲集
- アーティスト: ピンク・レディー
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