『TOK10』

「テイトウワがアレンジ参加」との情報に「聴かなきゃー!」と調子よく叫んだまま 半年間忘れていた。よく、忘れます。

ノッケから小西康陽ワールド炸裂の『涙くんさよなら』は、レビューが始まるような華やかさ。
あのね私ね、このCD、まず1周目は曲順やそれぞれのアレンジャーを確認せずに聴き始めたのだけど、とりあえずどれがコニタン担当かは一目*1瞭然。だってあの例の、外国の学校の始業ベルみたいなニギヤカなジリリリ音とか教会の鐘みたいな音とかピアノをトゥルルルルと滑っていく音とかが「これでもかっ!」とばかりに盛り込まれていて、ホイップクリームにジェリービーンズ散らばしたみたいなスイートドリーム作品にがっつり仕上がってるんだもん、わからいでか。  でも、そんなコニタン担当曲が『涙くんさよなら』『よろしく哀愁』『パラダイス銀河』だったから、原曲の歌詞世界の甘さとか歌い手*2の甘ったれ具合とちょうど良くて、主張は強いけど素直に楽しく聴けた。 これは聴いて確認する価値あり。「うははこれか」と笑っちゃうと思います。
他にアレンジで気に入ったのは、TAKE6とのアカペラで織り成す『らいおんハート』、SKETCH SHOWアレンジの『フラワー 』、角松敏生が自らアレンジしている『WAになっておどろう』。 『フラワー』は透明感があってキレイだなー、これがもしかしてテイさんアレンジなのかな?と思ったけど、なるほどSKETCH SHOWでしたか・・・「って、SKETCH SHOW!?」と思わずブックレットを二度見してしまった。つくづく豪華なメンツが揃っておるよ。
肝心のテイトウワが担当していたのは『抱きしめてTONIGHT』だったんだけど、これは原曲の有名なイントロ*3をはずすことができなかったのか、それとも歌詞がメロディに詰まっているからアレンジしづらいのか、「テイトウワならでは」っていうのは、私はあまり感じなかった。細かいこだわりはあるんだろうけど。 まー私みたいに音楽をめったに聴かない人間が偉そうなこと言っちゃ失礼ですんでこのへんで(遅)。
あとTOKIOの5人が、それぞれ原曲の歌い手の唱法を参考にしている・・・というか「モノマネじゃん(笑)!」と思えるような歌い方をしているあたりにニンマリ。トシちゃんのナヨっぷりとかキンキ剛くんのコブシとか(笑)。『パラダイス銀河』も、ローラースケート少年のあどけなさ出そうとしているのか、わざと抑揚のない棒読みみたいな歌い方だったり。 いやいや、“モノマネ”でなく“リスペクト”っていうんですよねこういうの。


その他にも『パラダイス銀河』におけるASKA節とか、『ブルドッグ』が意外に男気満載の歌詞だと知って驚いたこととか、『100%…SOかもね!』の歌詞がかなり童貞臭ただよってて笑ったりだとか、原曲についてもまだまだ書きたいことがたくさんあるけど、とにかくかなり充実の1枚です。ジャニーズファンでなくても、アレンジャーの誰かが目当てでなくても、かなり楽しめると思う。必聴。

*1:一・・・耳、か?

*2:『涙くんさよなら』:ジャニーズ/『よろしく哀愁』:郷ひろみ/『パラダイス銀河』:光GENJI

*3:♪テーレーテレッテテーレ テーレーテレッテテーレ  ・・・の、アレです