匠味十段


高校生の頃、友だちに「あんた、体と性格に似合わずおちょぼ口だね」と指摘されたことがある。どうも失礼なことを言われた気がしたのだが、“おちょぼ口”というワードがキュートな評価にも思えたので「そぅお?」と照れたふうに答えておいた。その話は当然ながら展開していない。
そんなおちょぼ口の私に、バーガーはやさしくない。 おちょぼ口のくせに卑しいから、口を大きく開けて、上下のパティをしっかり噛みこもうとする。と、パティがずれる。ずれるパティを押さえようと手に力が入り、バーガーがつぶれる。中身がパティの外に顔を出す。垂れる。こぼれる。落ちていく。


モスの匠味シリーズは、聞いた話によるとどうやらナイフとフォークが出されるそうじゃないか。


バーガーをナイフとフォークで食べるといえば思い出すのは『林檎でダイエット』。主人公の姉妹が、カフェで「サンドイッチってどうしてもキレイに食べられないよね」「ラーメンも難しい。デートのとき何食べりゃいいんだか」「飢え死にしろってのか」とブツブツ言いながら、ナイフで二等分にしたサンドイッチを手に持って ソースを垂らしながらかぶりついていたところ、近くのテーブルの美しい女性が ナイフとフォークで美しくサンドイッチを切り分けて食べ出す・・・という場面があった。
仲良くなりたいのはこの姉妹のほうです。

  • 追記

モスバーガーで働いている方なのでしょうか。→id:netbata:20050317#p3
新商品の登場によって、過去の人気商品の売れ行きが衰退していく様子が興味深いです。匠味アボカド山葵、早いうちに食べとかなくちゃ。