グータン

若手芸人SP。優香、篠原涼子松嶋尚美のいるスタジオとは別に、控え室に集められている若手芸人たち。アンタッチャブルアンガールズネゴシックス、レギュラー、ふかわりょう・・・ん?若手芸人?「今日、俺ひとりじゃないの?」(ふかわ)。   スタジオでは司会の3人が「誰から呼ぶ?」と相談。すると松嶋さんが「実はウチ、アンタッチャブルがむっちゃ好きやねん」、ということでトップバッターはアンタッチャブルから。   呼ばれたアンタッチャブル、まずはネタ「いじめっこと先生」を披露。結構ウケてる。それにしてもテロップがうるさい。   ネタが終わると、そのまま精神科医の名越さんの部屋へ。アンタッチャブルの「お金が貯まらない」という悩みに対して、名越さんの回答は「2人ともお金がつねに回っていないといけないタイプ。お金が貯まってしまうと、目標を達成したと思って前に進まなくなる気質」。なるほどね。 そして名越さんによる最終分析結果は「うまくいけばやすきよ」。にわかに喜ぶチャブの2人。「気質的にはやすきよに似ている」(名越)の言葉に、深々と頭を下げて礼を言うチャブ。
チャブが控え室に戻ると、ふかわさんが「どうだった?」と先輩フェイスで心配。「まぁ全部は言えませんけれども、『お前たちはやすきよだ』と」(山崎)"うまくいけば"をはしょって報告。それに対してふかわさん「精神分析でその回答、おかしくね?」。たしかに。
続いてはネゴシックス。ネタは「カレンダー」。いつもの"月名しか書かれていないカレンダー"にくわえて、私が初めて見たのは「何年分だよっ!?」のぶ厚い日めくり。おお!偶然にもラーメンズの『new world calender』*1と似ている(嬉)!全然芸風が違うのに重なる価値観があるのかも?   ネタが終了し、名越ルームへ。ネゴの悩みは「このままピンでいいのか?」。名越回答は「ピンでなくっちゃだめなんです」・・・以上です。「え、以上?」(ネゴ) 本当に以上でした。
ネゴを迎える控え室のメンバー。「・・・合格だって」 いい結果を報告しているのになぜか涙目のネゴを「でも顔がひきつってる」と心配するメンバーたち。
次にアンガールズ。ショートコントの連発にドカンドカンとウケまくるスタジオ。ネタ時間が終了しても「もっと見た〜い!」(篠涼)のリクエストにプラス2ネタ。大好評。   名越ルームでの相談は「これからどんな番組に出ればいいか?」。これに対して名越さんは「虚弱体質なアンガールズの笑いにおける不思議な間(ま)が、同じく呼吸器官系が弱い今の若い人にものすごくウケている」そんなアンガールズが活きる番組は「やっぱり深夜放送でしょうね。ゴールデンでは浮いてしまうかもしれない」とのこと。「あそこ(ゴールデン)は呼吸が速いからね」(田中)。 名越的最終分析結果は「もやし」。別に見た目が、というわけではなく「もやしは日なたに出すとしおれてしまうが、日陰では勢い良く伸びる」ほぅ、うまいこと言う。「体力をつけてほしくない。体力がつくと、間合いが安定してきて今のアンガールズのおかしみがなくなってしまうかもしれないから」 ・・・え、名越さんって精神科医なはずのに、なんで笑いのアドバイス? しかしそこは素直に「頑張って深夜のキングになろうね」(田中)、「深夜のね」(山根)。
控え室に戻ったアンガールズの2人、ふかわ先輩への報告は「まぁ・・・キングと」(田中)、「キングだよね」(山根)自分で言ったんじゃん。 「なんでみんな(分析結果が)キーワード制?」と疑問のふかわさん。
そしてレギュラー。ネタは珍しく導入部分が長かった。「獅子舞は、大人が見ても怖いよ!どうもレギュラーでーす」こんなツカミから始まり、そこから30秒ほどは「精神分析で何を言われるのか心配」という"ちゃんとした"漫才を披露。でも途中でやっぱり西川くんの意識が飛んでしまい、あるあるさんトコの探検隊を呼ぶハメに。「♪初日に無理して肌荒れる」「♪ババァがジジィを押さえ込む」「♪3回くらいでコツつかむ」「♪合格したのにたたかれる」。このあるあるネタ(?)を披露する合間に、「もうちょっと横つめて」「よし、イケるぞ」「それがプレッシャーになんねん」などと松本くんと西川くんの気付け合いの応酬がとられていて新鮮。   そんなレギュラーの悩みは「コンビの相性は?」。分析としては「日本の典型的な夫婦気質」(名越)。西川くんが夫で松本くんが妻なんだそうな。「ある価値観だけ共有しているが、性格は真逆。でも人間、何から何まで相手をわかってしまうとそこで終わってしまうので、ずっと分かり合わない仲のほうが長続きする」と名越さんの言葉。名越的最終分析結果は「昭和だったら大スター」、それを横で聞いていた優香ちゃん「ざーんねーん!」希望を消しちゃだめじゃない。「でも、リメイクってあるし」(松本)、「ブームは繰り返しますから」(名越) フォロー・・・になったか?
ふかわ先輩への報告では「スター、って言われた」(松本)ブーム待ちだけどね。「そんなわけないだろー」と後輩のデタラメな報告に怒るふかわ先輩、の左手にはピアニカが!やった!久しぶりにふかわネタが見られるんだね!
後輩たちは皆帰り、スタジオからの呼び出しを静かに待つふかわさん。姿勢を正し目を閉じて少し口角の上がった表情とその姿は、心なしかウッチャンを彷彿とさせるような。 篠涼のアナウンス「それでは・・・本日は終了いたしました」に「コラーッ!」(ふかわ)お約束。大変だなぁ。
ふかわさんスタジオに登場。番組の紹介キャッチコピー「いじられ街道まっしぐら」が気になるところ。 ネタは元祖あるあるネタ。ピアニカで♪ミドミド〜♪「お前、何年 耳鼻科かよってんの?」「お前って、ベストアルバムしか買わないよな」「もう、荻原でも萩原でもどっちでもいいだろ」「お前って、プールの帰り、絶対チャリのカギ失くすよな」「お前のオヤジ、コンビニでブブカ読んでたぞ」スタッフバカウケ。しかしここで松嶋さんから「すいません、もういいです」と中断されてしまう。惜しい。「いつ終わるんスかね?」(松嶋)、「一応、ホームラン出るまでやろうかと」(ふかわ)あーそれは難しいかも。   ・・・という具合でまとめられてしまったふかわさんの悩みは「どうしていじられキャラなのか?」。今日のゲストの芸人の中でも一番年上だしキャリアもある、それなのにどうしていつも邪険に扱われてしまうのか、と愚痴を並べるふかわさん。おお、本当に精神科を訪ねた人のように真剣だ。本気モードのふかわさんに対して名越さんは優しく「自分の本当の感情よりも、周りから期待されている感情を出している」。この回答がビンゴだったのか、ふかわさんハッとした表情、マイクでも拾えないような小さな声で「そうなんです・・・!」。ふかわさんの心をぐっとつかんだ名越さん。そんな名越さんから告げられた最終分析結果は「土砂崩れ」。 ふかわさんの表情が固まる。今までの後輩の報告によれば、当たる当たらないは別としてとりあえず褒め言葉をもらえるはずだったのに「土砂崩れって・・・笑いにもならないじゃないですか・・・」本気で落ち込むふかわさん。これを見て名越さんは焦ったのか「ごめんなさい、これね、"おちさんリクエスト"なんです」。 はぁ!?なんだそれ?しかし謎を残したまま名越さん「土砂崩れが起きても結構平気なタイプ」と無難に説明。いや意味わかんないし、全然フォローになってないんですけど。 すると脇からおちまさとプロデューサーの声が。「"土砂崩れ"って言われたら『土砂崩れ・・・って、コラーッ!』って流れると思うじゃない。なのに全然言わないんだもん」とダメ出し。「あぁ、そっち・・・?」すっかり気が抜けているふかわさん。
この流れは興醒めだったな〜。もちろん番組上、名越さんが精神科医として真面目な回答をしているとは思ってはいなかったけど、「なんでこのヒト、やけにお笑いの分析してくるんだろう。しかもアドバイスまで・・・」って思ってたら、なーんだ、全部おちまさとプロデュースだったんじゃん。深層心理でもなんでもねーじゃんよぅ。だったらおちまさとさんが出てきて偉そうに「お前はこういうふうに売っていけ」とか言えばいいんじゃない?と思った。名越さんと顔も似てるんだしさ。っていうかもしゲストの言動が作り手の思惑どおりにならなくても、それを明かしちゃいけないんじゃないの?   ・・・なーんつって、ふかわ贔屓の私にとっては後味の悪い放送でした。ほかの人は普通に楽しめたんだろうか、この部分。
エンドトークでは篠涼に「髪切ったほうがいいよー」などとアドバイスされ、「やっぱ切ったほうがいいかな〜」とトークに入ろうとしたところにおちプロデューサーから「(司会の3人は)打ち合わせありますんで・・・」と呼び出し。そそくさとハケていく3人、取り残されたふかわさんはおちPから「まとめて」。 「えーっと、はい、あのー、ね・・・って、できるかーっ!」と、ちゃんとキレ芸を披露して終了。
むー苦手だ、こういう制作過程を共有させようとする力技。視聴者に夢見させてくれ。 あ、いかん。憤りの勢いでうっかり自分のイタさを発揮してしまった。

*1:DVD『VIDEO VICTIM』参照。ASIN:B00005NS2N