君の天井は僕の床 1 (クイーンズコミックス)

君の天井は僕の床 1 (クイーンズコミックス)

君の天井は僕の床 1 (クイーンズコミックス)

面白かったー!鴨居まさねの漫画に出てくる大人たちはいつも、自分の気持ちを素直に表現する知恵が経験として身についていて、「大人」になるのはいいもんだなと思える。あと、歳を重ねてからの恋や結婚は、それにまつわるアイテムや方法のすみずみまで当人たちがこだわり楽しめるらしい、というのも鴨居マンガでいつも思うこと。この作品でいうと、猫のモチーフ入りの印鑑、万年筆の会社が作る頑丈な指輪、バレンタインにチョコレート色の腕時計ベルトっていうのがね。選ぶ人にも贈られる人にもなってみたい。
この巻で好きなのは、女性編集者の松川さん。整理術本担当の編集者が片付けられない女っていう設定が面白い。彼女が登場するハンコ屋さんのエピソードもいいしねえ。
しかし絶賛の嵐の中でひとつ、p.30〜32のトリさんのイライラと回想シーンの意味がわからなかったなあ。鴨居マンガはこんなふうにたまに「え、今の会話ってなに?」って思わされることがある、けど、これは私の経験の少なさゆえなんだろうなー。いつかまた読み返してみよう。