人志松本のすべらない話

えー、なかなか良かったんじゃないでしょうか、伊集院さん。そこから話します。それしか話しません。結構気持ち悪いのでたたみます。
伊集院光の出演が決まった頃から緊張の日々でした。
本人もラジオで「オファーは光栄だけど出たくなかった」とわめいてたし、ある日のほぼ日ではイトイさんが番組の観覧感想で「ピッチャーが好い球を投げなくても、好い球であるかのようにいい音を立ててボールを受け止めるキャッチャーは素晴らしい」みたいなこと*1を書いていたので「その好い球投げられなかったのは伊集院さん!?伊集院さんなの!?」とますますプレッシャーかかっちゃって、もう大変。っつうかイトイさんも立場考えずによけいなこと書くよなあ(笑)。まーオジサンってそういうもんなのかもしれんから話半分で読み流せばいいんだけれども。
よどみなく話せて2本。初登場なのにいい仕事してました(えらそう)。
伊集院コミュとかでは「本領発揮できてない」「もっと黒伊集院になってほしかった」みたいな不満の声も出ていたけど、そうだろうか?そういう意見を見かけるたびにいつも思うんだけど、テレビで黒伊集院、見たいかなあ?私は見たくないぜ。伊集院さんの黒い笑いって、ラジオブースで独りで遠吠えするから面白いんであって、大人数や偉い人の前では成立しないと思う。深夜ラジオみたいに受信側が強い意志を持ってるならいいけど、通りすがりが多いテレビのゴールデンタイムで黒さ見せたら、その後の仕事に支障きたすと思うしね。人前で黒さを出す度胸があるような伊集院さんは、我々の伊集院さんじゃないし。我々の伊集院さん?
それにラジオは、伊集院さんの"脱線したまま帰って来ないんじゃないかと思わせる自由さ"につきあうことが醍醐味でもあるので、ゴールにむかって着実に話を進めなくてはいけないこの番組のシステムでラジオと同様の面白さを味わおうとは、私は思ってませんでした。『すべらない話』に出て、完璧アウェイの中でネタ2本がオンエアされてるってことで充分素晴らしいです。伊集院さんお疲れさまでした。下尾マネージャーも(笑)。
でもあれだ、出演者は誰もみんな緊張する緊張する言ってるし、豪華な観客陣とかきらびやかなアナウンサーたちとかMVSとかで「笑いのコロッセウム」みたいな扱い受けてるけど、オープニングやエンディング、それから観覧席やMVS表彰を一切ないものとして編集しなおしたら、結構ゆるいトーク番組ですよね。まとまらなくても、やらかしちゃっても、みんなやさしいし。戦いじゃなくて飲み会って感じ。あのメンツの中で誰も「周りを蹴落として勝ってやる」って思ってる人はいないわけでしょう。MVSを決めるのは松ちゃんの本意ではない気がする。
テレビ局が勝手に番組ソフトを展開してるだけなんだから、出演者たちはあんなに怯えなくてもいいような気がした。だって客席にリア・ディゾンだぜ。すげーよね。小学校の先生が「授業参観に来る親御さんをカボチャやジャガイモだと思えば緊張しない」って無茶言うのがあるけど、まさにそれじゃん。もっとリア・ディゾンみたいな観客が増えれば面白くなりそうなのにねえ。

追記

感想巡ってると「伊集院は話が長い」ってよく書かれてる。たしかにねー。
気持ち悪いついでにフォローすると、あの話の長さは、伊集院さんがメンバーや観客を信頼してないからだと思ったよ。合いの手も入れる隙がないほど説明が多かった。
次回以降も呼ばれたら、話し方も少し変わるんでは。

*1:アーカイブにないので原文引用できず