”気圧のせい”にはとても助けられている

 土曜日。夫が朝食に昆布バターポトフをつくってくれた。料理家の長谷川あかりさんがTwitterで紹介していたレシピだ。
 長谷川さんはいつもシンプルな材料・少ない手数・やさしい味でしっかり野菜が食べられるレシピを提案しているのでつい真似したくなる。今回のポトフもおいしく、1度の朝食で1/4カットの白菜を2人でぺろりと食べきった。
 白菜はいま非常に安い。駅前のスーパーでは1/4カットも1/2カットも同じ99円で売られていたほどだ。白菜が安いうちはなるべく買って、この昆布パターポトフも頻繁につくろうと夫に言う。

 友人Sがわたしの住んでる駅に別の用があって来ているというので昼に会った。彼女は最近、漫画『美味しんぼ』を語る同人誌を出しており、それをわたしは先日の文学フリマ東京で1冊買った。わたし自身は『美味しんぼ』をよく知らないのだが、文フリ帰りに会う予定の友人Nさんが美味しんぼ好きであるため、Nさんへのおみやげとして買ったのだ。そしたら同行していた夫がその『美味しんぼ』語り本に興味を持ち、Nさんに会うまでの道中で熱心に読んでいた。夫も『美味しんぼ』が特に好きというわけでもないのに。そして『美味しんぼ』本をNさんに渡したあとの帰り道に夫が「あの『美味しんぼ』本はかなり良い」と絶賛しだしたので、Sに「夫がとても気に入っていたので、また機会があればもう1冊買わせてほしい」と連絡したところ、Sがその機会をすぐにつくってくれたのだった。Sと少しお茶をして、彼女が同人誌を作りつづける理由などを興味深く聞く。

友人の話を聞きながら食べたりんごパフェ

 Sと別れて帰宅すると、異様な眠気に襲われた。気圧によるものかもしれないと早々に結論づけて、それならば無理して起きていても仕方がない、2時間後には習いごとのためにまた家を出ないといけないが、布団に入ってきちんと寝ることにした。年をとるほどに”気圧のせい”という考え方にはとても助けられている。
 眠りの導入時の記憶がなく、次に目を開けるともう出る時間。べそをかきながら出かけるしたくをする。夫が「落ちついて行きなよ」と言っている。自転車で向かうので、あわてて事故を起こさないようにという意味だろう。気を引き締め、言われたとおりスピードを出さずいつも以上に念入りに確認しながら自転車をこいでいたら、信号運もよく、見積もっていたよりも早く着いた。
 習いごとのフラワーレッスンでは、ちょっと前衛的な枝ものづかいを先生に提案され、それを試してみる。持て余した花材を最後テキトーに挿したところを先生に「これはどういう意図で?」と指摘されたので、持て余したので無計画に挿しましたと正直に言い、先生にアイデアをもらった。言われたとおりにやってみるとたしかに良くなったので先生もうれしそうだった。
 フラワースクールの近くにある気に入りのコーヒー店でコーヒー豆を1kg買い、パン屋で今夜と明日のぶんも見こんでパンやサンドイッチをどさどさ買って帰路。夫に、家にあるものでスープをつくって買ってきたパンとで夕飯にしようと提案する。夫は昆布バターポトフをつくってくれた。

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▼友人Sの『美味しんぼ』語り本は文フリを終えて通販も開始したとのこと。
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