良いと思う気持ちに寄り添ってくれる

 あらゆる戦争に反対します。

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 2月24日(木)の『ラヴィット!』では、ニューヨークの屋敷さんがかねてから憧れていた345万円の腕時計を購入する模様が流れた。
 自分は、誰かが刹那的に大金を使ってみせる企画が好きでない。だが、屋敷さんのこの時計購入にいたるまでのドキュメントは妙に心を動かされた。
 番組上で彼のその時計への憧れをしっかりと見せられたというのもあるが、ニューヨークの買い物ロケにいつもつきそう中村仁美さんの役割も大きかった。ロケの途中で彼女自身も、とある時計に一目惚れして買うかどうか迷うというくだりがあり、これが屋敷さんの買い物にさらに説得力を持たせたと思う。けっきょく彼女は「子どもが3人いるから」とその時計を買わない選択をした(それもよかった)が、彼女が時計を試着し、目を潤ませたことで、このロケの主人公の屋敷さんが独りじゃなくなったのだ。高い買い物をする時、それを良いと思う気持ちに寄り添ってくれる存在は重要である。
 雑誌『クイックジャパン』vol.158の『ラヴィット!』特集にはニューヨークのインタビューもある。そこで屋敷さんは「一緒にロケをしている中村仁美さんが、カメラの回っていないところで嶋佐のメンタルケアをしてくれている」と語っていた。買い物の判断力がなくなっている嶋佐さんをなだめたり、高額買い物をして落ち込んでる嶋佐さんにあれは良い買い物だったと激励したりしているのらしい。「中村さんがいなかったら、嶋佐は『ラヴィット!』廃人になっていたでしょうね」(屋敷)と。
 今回の屋敷さんの時計購入も、そう。相方の嶋佐さんは素直に高級時計の金額に引いていた(もちろんこの目線も必要だ)が、いいものも知っているし現実的でもある中村さんが、屋敷さんと一緒に時計への憧れを見せたことは、屋敷さんだけでなくテレビで見ている自分にとっても非常に心強かった。