じゃが玉ベーコンミニトマトのカレー炒め

 ふと思い立って会社から自宅までを歩いて帰ってみた。よく、ふと思い立って歩く。GoogleMapsによると歩きで1時間10分だそうだが、とちゅう八百屋に寄ったり迷ったりするなどして2時間後に家に着いた。いい運動になった。
 通勤電車の経路は、片道20分と短いながらも平仮名の"つ"のように迂回しているのがもどかしく、また行きも帰りも人間としての自信を失うほど混んでいるので、このままではいけない、いつか俺はこんな暮らしを脱してやる、と自転車通勤に憧れていたのだが、自宅と会社の直線経路を歩いてみて急な坂がとても多いことがわかった。車の滑り止めである円模様の坂をいくつか越えた。明日からは素直に電車に乗るしかない。電車通勤の課題、自転車通勤の課題を解消するにはもう空を飛ぶしかない。翼をください
 帰宅すると忙し期のはずの家主はもう帰っていて、「途中で野菜を買って、そして迷っている」という19時半頃のわたしからの連絡により、夕飯を食べずに待っていた。八百屋の袋を投げだしふうふうと息荒く玄関に座り込んでいると、家主はテキパキとその袋から野菜を取り出してテキパキと料理。シャワーで汗を流してるあいだにご飯ができていた。連日ありがたすぎて、だんだん感情表現がうまくできなくなってきている。ごはんをおかわりすることでしか喜びを伝えられない。