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亀田音楽専門学校「アゲアゲの転調学」

“J-POPがなぜ人の心をとらえるのか”について学んでいくこの番組。レギュラー第1回からとても面白く、別段J-POPに詳しくもなく興味も薄い私が、放送が終わる頃にはよく聞く歌たちに「スゴイ歌ナンダナー」と感心し、亀田さんとアンジェラさんに惚れ惚れしていた。(第1回視聴後の興奮トゥイートはこのブログの最後に)
で、第2回「アゲアゲの転調学」(10/10放送、ゲスト講師:アンジェラ・アキ)もさらにさらに面白く、早く誰かに言いたいと鼻息荒くして140字単位で番組要約してたところでハタと気づいたのね。「140字って短い!」と。好き放題書ける公開自由帳ことはてなダイアリーをやってるじゃないかよと。なのでここにだらりとテレビで見たことを書きます。
■アゲアゲの転調学

(1)最後のサビでキーを上げる転調

同じサビでもキーが上がることで歌の力や華やかさが増す王道転調。効果の例として『蛍の光』を(1回目)F→(2回目)Gに転調して演奏し、一気に晴れやかに聞こえるというお遊びも。
亀田「サビは作り手にとっては何度も聴いてほしい、でも聴く側にとっては何回も繰り返されると飽きちゃうんです。そこで転調することによって景色を変える。高い音程のために声を張って力強さが出たり、楽器の響きがキラッと明るくなったりという相乗効果で、同じメロディを繰り返しても飽きさせない」

  • 椎名林檎『本能』
  • Mr.ChildrenTomorrow never knows
  • アンジェラ・アキ『サクラ色』
  • グレープ『精霊流し』(アンジェラ選)
    • アンジェラ「さだまさしさんの歌は歌詞を聴かせるが、その歌詞の展開を転調がサポートしている。音程を変えることによってストーリーの場面を変える役割がある」
    • 亀田「小説のように綴られる歌詞が転調によって第二章に入ることを示す。非常に文学的」
  • MISIA『Everything』(アンジェラ選)
    • 亀田「最後のサビはそれまでのキーから半音上がってるだけなんだけど、この半音上げた音程で、MISIAさんの歌の表現力ギリギリのところが引き出されて『もう一杯食える!』と思わせる」
    • アンジェラ「最初からずっと叫ばれてると後半は聴いててくたびれるかもしれないが、最後に叫ぶ(ように歌う)ことで本当に言いたいことが伝わってくる」
  • 宇多田ヒカル『First Love』(アンジェラ選)

(2)シークレット転調

サビ前からサビにかけたひそやかで大掛かりな転調。

以下、亀田さんによる解説。
「サビに向けた高揚感を保ちながら歌いやすい音程に下げることで多くの人に親しみやすい歌となる」
「ボルテージの上がったサビを軸に転調なしで作ったとすると、平歌(ひらうた:歌いだしからサビ前までのメロディパート)がとても低くなってしまう」
「シークレット転調の発明の素晴らしさは、歌いだしからサビまですべてのパーツに良いメロディを歌いやすい音程で並べられること。これは洋楽にはあまり見られないJ-POPならではの特徴」
「80年代終わりから90年代はじめの小室哲哉さんの作るサウンドを起源とする」

亀田「バブル時代が生んだ刺激的な転調」「それまでの平歌は情緒的でサビだけ盛り上がる時代が終わり、AメロにもBメロにもインパクトがあってサビも華やかで……もう全部がキラキラしてなきゃ!みたいな需要が出てきた」


* * *


やっぱり小室さんはすごいんだなあ。
ところで……好きに書いてみたところであんまり番組の面白みが伝わらないスね……。この番組の見どころは、目から鱗が落ちるようなJ-POPの仕掛けの解説、だけでなく、亀田さんとゲストのミュージシャンが嬉しそうに、誇らしげに、過去の誰かのヒット曲の素晴らしさを細やかに語るところだと思うのですね。あとゲストが「もしもあのヒット曲をこう演奏したら」とためしに歌ってみせるのも楽しい。アンジェラ・アキさんのふくよかな声質で歌う『行くぜっ!怪盗少女』とか、贅沢で笑ってしまった(笑)。だからみんな、録画してでも見てみて……! TLで評判見かけるまで毎週むやみに書き起してしまいそうなので……。

おまけ:第1回(10/3放送)「おもてなしのイントロ術」要約&トゥイート

※文中の「?」は項番記号マル1、マル2、マル3が文字化けしたものです。