夕方に仕事終わり、食事会でAZZURRI神楽坂へ。
参加している句会がこのたびタッグマッチとなり、タッグを組んでいるツルキさんに私が「会って一緒に作句しましょう。つきましてはお題の『蛤』『酒』『デート』にちなんで、ハマグリでお酒飲みながらデートしましょう」とゴハンに誘ったのだ。誘った時点でイメージしていたのは、割烹料理屋でハマグリの酒蒸しなどをつつきながら歳時記をめくるツルキさんと私、である。
紆余曲折あって、神楽坂でイタリアンを6人(うち1人は瀧の奥さん*1)で囲むことになった。"紆余曲折"とはじつに呪文である。本当のことを言うと瀧の奥さんはいなかったかもしれないが、うち5人は「全部ください」でおなじみのシンチェリータ品評会のメンバーだった。
以下、食べたもの。
- 白レバーのパテ
- フォアグラのテリーヌ ブリオッシュ添え
- 蛍イカとプンタレッラのサラダ
- ブリのカルパッチョ
- カキと菜花のガーリックソテー
- やわらかフォカッチャ
- カリッと全粒粉パン
- ホロホロ鶏とトレビスのラグーソース(ペンネ)
- 桜えびと新竹の子のペペロンチーノ(スパゲッティ)
- 和牛テールと芽キャベツのトマトリゾット
- じゃがいものニョッキ 四種のチーズソース
- ついついお酒が呑みたくなるテリーヌ
- リコッタチーズのクリームを詰めたカンノーリ
- マチェドニア自家製ヨーグルトのシャーベット添え
- ジャンドゥイヤのチョコレートムース
さすがに今回はメニュー全部とはならなかったが、15品。これに各々がドリンクを頼んで、1人3000円ちょっと。お安い(お酒を飲み続けていたのが私だけだった、というのもあるかも)。
出てくる料理どれもが品評会メンバーを驚かせたり悶えさせたりする美味しさであった。しかしこの夜のハイライトは、提供されたパンがほかほかに温かかったことである。前菜のパテ類に添えられたバゲットを手に取った瞬間、1人が「わっ、パンが温かい……!」。そこから「本当だ、パンが温かい!」「(バゲットにパテをつけて食べ)レバーに甘みがある……あとパンが温かい!」と、ひたすらパンが温かいことに感動する我々。その後も料理の美味しさを「パンでソースをぬぐいたいほどのうまみ」と言うなど、パンを中心に評価するブームは続いた。そしてドリンクも飲んでいるのに、お冷やがつがれるたびに「水もおいしい」「ありがたい」と感謝した。
私が(この日記に書こうと)食べたものをメモしていると、それ見た店員さんが何か言いたげな顔をしたので咄嗟に私が「あの、思いでとして書いているだけで……別に盗むわけじゃありません!」と言ってしまう。「ああ、ありがとうございます」と笑顔で去っていく店員さんの背中を見ながらツルキさんが「パンとか水とか盗むとか……完全にレ・ミゼラブルの世界」とつぶやいた。
俳句は作ってない。
*1:このフレーズで一晩散々遊んだので今はもう若干飽きているが、読み返したときに「そんなの流行ったな」と思いたいので書いておく