タマキコ、生きちゃって、円卓

9連勤後の休日。家事と録画を消化。
12月5日放送の『FNS歌謡祭』は録り忘れていたが、19:57〜20:54の時間帯*1だけ録れていたのを見た。この1時間ぶんだけでもすごく楽しい。豪華なステージ、華やかな衣装、贅沢な演奏、知ってるミュージシャンたち、なじみのある曲。私が見た部分ではミュージシャンによるトークなどは一切なかったが(きっと全編通してもほとんどないんだろう)、今はミュージシャンが達者にしゃべることより、たくさん歌ってくれるほうが「大サービス」に感じるから面白い。『HEY!HEY!HEY!』でトークメインの音楽番組を始めたフジテレビが、その『HEY!HEY!HEY!』を終わらせてこうして純然たる音楽番組で話題を取り戻しているのも面白い。ただ年々、玉置浩二への賭けを強めていってるのがやっぱり“バラエティのフジテレビ”精神なのかもな。そんなハプニング枠の玉置浩二、でもやっぱり歌ってる姿はめちゃくちゃかっこいい。私が見た部分では徳永英明やATSUSHIと一緒に歌っていたが、両人とも玉置浩二に抱き寄せられ女性のように寄り添っていて、こちらまでドキドキした(特に徳永英明のそれは、直視してはまずい感じだった)。男性の女性ホルモンさえ刺激する玉置浩二
昼、松尾スズキ一人芝居『生きちゃってどうすんだ』の当日券が電話予約で取れた。今の自分の勤務体系で1週間のうちに2つもライブや芝居を観に行けるとは運がいい。しかもそれが『さとがえる』と、この松尾さん一人芝居とは。どちらか1つに行けただけでもラッキーだろうと思っていたのに。娯楽の神様からのお歳暮だ。
下北沢までの移動で西加奈子『円卓』を読み始める。

円卓

円卓

はじめからもう面白くて、夢中で読む。


下北沢。大人計画本公演、松尾スズキ一人芝居『生きちゃってどうすんだ』@ザ・スズナリ
※以下、たいしたこと書いてませんがネタバレしています。


当日券なのにA列で、これまた運の良さを噛み締める。
くだらなく哀しく、うかつに泣かされたり欺かれたりして楽しかった。生着替えの場面では、ついイッセー尾形さんを思い出し「イッセーさんの体って美しかったのだなあ」と失礼なことを思ってしまう。映像出演の大人計画メンバーも楽しそうで可愛かった(宮藤さんの笑顔たまらぬ!)。演じる役のセリフでだが、松尾さんが「宮藤くん」「阿部くん」と言うのにはキュンとした。
カーテンコールで松尾さんが「地震もあった中でお集まりいただき」と言ったことで初めて、その日の夕方に大きめの地震があったことを知る。不謹慎だが、自分もその地震に気づいて(不安を感じて)いたら、このステージと現実をもっとリンクさせたかもしれない。
ところでこの回に書評家の豊崎由美さんも観にきていたと、あとで知る。劇中に豊崎さんの名前が使われていたのだがそれが絶妙で、あれを豊崎さんと同じ空間で見ていたのかと思うと、もうひとおかしみ湧く(しかも豊崎さんはスズナリから阿佐ヶ谷ロフトAの電書イベントに行ったらしい。自分と同じルートで移動していた豊崎さんに勝手に親近感をいだく)。
帰りの電車で『生きちゃってどうすんだ』パンフをめくる。大人計画の中堅役者陣による松尾さんに関するアンケートがこれまた良い。「松イイ話」のエピソードのひとつひとつが、松尾さんの周りに人がたくさん集う理由となっていて、今さら気づいたように言うが、とても、とても素敵な人なのだなあとじんときた。生きてくれなきゃどうすんだ。


夜、布団にもぐりながら『円卓』を一気に読み終える。(こればっかり言って阿呆みたいだが)ほんとにすっごく面白くて、いっそう西さんが好きになった。

*1:世界は言葉でできている』を毎週水曜のこの時間帯で固定録画に設定している