カラスヤサトシ『おのぼり物語』

おのぼり物語 (バンブー・コミックス)

おのぼり物語 (バンブー・コミックス)

失敗した・・・。電車の中で読むんじゃなかった。
せめて車内ではと我慢してたけど、そしたらだんだん頭が痛くなってきたので、途中からあきらめて、泣いた。少し涙をこぼすぐらいならと思ったのに、いざ涙を許したらダクダクと流れてきた。隣の席の人、怖かったろうなー。四コマ漫画読みながら号泣する女・・・。*1
カラスヤサトシ』でも彼の感受性の豊かさには驚かされていたけど、この作品でのそれは、本当に、すごい。「多分 私は人生を生きていない」なんて言葉、四コマ漫画に出てくるなんてね。
何も持たない彼が長いあいだ不確かな時間を送っていられたのは、それでもあきらめないでいられたのは、家族が彼に愛情を注ぐのをやめなかったからなんだろう。そして父親の病気を境にやっと彼の人生が動き出すというあたり、皮肉だけど、人生ってよくできてるものだと思った。
奥付見たら3刷だって。増刷されてるんだと思うとなんだかうれしい。

*1:でも『自虐の詩』でも後半はダックダクに泣かされたしなあ。四コマ漫画だからとナメてるとたいへんなことになるね