ジャージの二人

これはそんなに・・・。ふつう。

ジャージの二人 [DVD]

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原作読んでたから「あーそうしちゃうのかー」という気持ちがちらほらと。まあ原作読んで満足できる映像作品なんてそうそう出会えないっすよね。
キャスティング、父親役は私の中では原田芳雄をイメージしていたな。鮎川誠じゃかっこよすぎる・・・。あと私の耳が悪いのかもしれないけど、鮎川誠のセリフが聞き取れないことが多かった。一方で息子役の堺雅人は、うだつの上がらない男なはずなのに、とっさの叫びが腹の底から出てるイイ声で、なんかちょっと違う(笑)。でも美しい堺雅人はもの思う姿だけで(ジャージを着てても)画になるねー。
長嶋有の小説の面白さのひとつは、些末なことに関する主人公(の目線を借りる長嶋有)の価値観が丹念に、しつこいぐらいに語られるところだと私は思ってるんだけど、その面白さを映像にするのは難しいかもしれない。主人公の胸のうちのつぶやきってわけじゃないし、別の人間によるナレーションっていうのも違うしね。長嶋小説は大きな事件が起こらないから、余計に原作と映像の印象に距離ができてしまうのかもしれないなあ。
先に映画から観ていればもっと楽しめたかも。