おつぎの角田さーん

これを月曜の通勤時から。30分で1編読めるので、行きと帰りで2編読めた。

太陽と毒ぐも (文春文庫)

太陽と毒ぐも (文春文庫)

はじめの2編とも20代後半男子が主人公なんだけど、その男性のものの見え方が、なんだか町田康の描く主人公の視線っぽくて面白かった。理不尽な隣人に振り回されつつもそこから離れられないでいる男、みたいな感じが。でももちろん、主人公自身も傍から見れば不甲斐ない、っていう。
はじめの2編とも、若い男の目から見た"女という生き物"の描写があって「うーむ」と思うところもあるんだけど*1、登場人物の情けなさがライトで読みやすい。つづきがたのしみ。

*1:女性作家が書く「男の思う女」って、たぶん、実際の男が思う女よりも厄介に描かれてる気がする