春からの伊集院さん

TBSラジオの日曜午後が伊集院光から爆笑問題友近に変わりましたけど、思いのほかしっくりと聞けますな。
ラジオの爆笑問題は、深夜放送においてはちょっと気軽に聞きづらいイメージがあったんだけど、新番組は『日曜サンデー』なんて気の抜けたタイトルで、お昼で、しかも友近のアシスタントつきってのもあって、結構やわらかくて聞きやすいんだ。でもラジオの自由さと太田節は捨てていないみたいで、なかなか聞きごたえがある。毎週楽しみだやん。なんか逆に「伊集院さん、惜しまずに済んじゃいましたね」って思ってるス。それでいいんだけどね。
それにしても「太田光はやっぱりすごいな」と。そう思わせる発言は放送中いくつもあるんだけど、たとえば13日の放送で、太田さんが植木等の無責任一代男シリーズの素晴らしさを「芸術でなく大衆娯楽としてああいう作品ができたことが素晴らしい云々」と熱弁してるところに、BOOMER河田さんが「(クレイジーキャッツが盛り上げたあの頃は)いい時代だったよね」とまったくなんの難もない相槌を打った、ら、太田さんがそれを逃さず「そうやって"あの頃は良かった"って俺たちが言っちゃうってことは、今の俺たちが不甲斐ないってことなんだぜ!」と返したのが、ビリビリッときた。この人の純粋さと頭の回転の早さって・・・!っていう。うーむ。
ところで「いろいろ思うところあって」仕事を減らしているというこの春の伊集院さん、の7日の『馬鹿力』聞いて思ったんだけど。伊集院さん、何を焦ってる?
「仕事が減ってヒマができた」→「そのヒマを埋めるために毎日何か予定入れてるから逆に忙しい」→「たくさん遊んでるから話すことがいっぱいある」って言うけど、ネタ数が増えたぶんだけ1つ1つのネタが単なる事実の報告にしかなってなかったように感じたぜ。電波展開の余地が少ないというか。伊集院さんのトークって、"あり得ない事実を話す"のよりも、"なんでもない事実に多大な妄想をくわえ、さらにとんでもなく脱線させる"ほうが面白いのになあ、と改めて思った。
仕事減らしてる理由は、本人が言わないなら探ろうとも思わない。元気にしゃべれてるなら心配もしない。けど、ネタ探しのために毎日何か新しいこと珍しいことに挑戦してるんだ、なんて言わないでほしいな。こっちも気負っちゃうよ。「変わりたい」伊集院さん、応援したいけど、なんだか微妙な気持ち。
いろいろ挑戦してみて、そんで五月病みたいにフラフラと戻ってきて、そしたら前より脂のってた、みたいのが、ね、嬉しいんだけど。