お父さん!

いま、乗った電車のドアが閉まる瞬間、むこうから自分の父が駆け込んでくるのが見えたので、思わず「お父さん!」と叫んで父の腕をつかみ車両に引き込んでしまった。


でも父と娘なので特に話すことがない。
実家とも、一週間前に私が電話で泣いてわめき散らしたのを最後に連絡をとっていなかったので気まずい。


父がとりあえず「やっと(祖母の)四十九日も終りまして」と事務的に近況報告をしてきたので「お疲れ様です」と小さくお辞儀をした。