森三中コントライブ 本当にもっとやばい状況

行ってきました。


会場に入ってみたら、客入れBGMがRIP SLYME『TOKYO CLASSIC』で驚いた。私も先日買ったばかりだったのだけど、こういうなんでもない偶然が縁を感じさせるよねぇ。
席はわりとぎゅうぎゅうに詰められていて、お客さんもうしろまで埋まっていた。会場の狭さのわりに客入れスタッフが多い印象。でもしっかり連携がとれていたので気にならなかった。
吉本興業の藤原寛氏*1を見かけた。

森三中コントライブ 本当にもっとやばい状況

  1. 単独の朝
  2. オープニングムービー<森三中ライブ制作委員会>
  3. ザ・レイプマン
  4. 進藤あかりの太鼓道
  5. 映像ネタ<森三中ライブ制作委員会・・・黒沢さんが太鼓を買った>
  6. 和尚様のヒミツ
  7. 映像ネタ<森三中ライブ制作委員会・・・大島さんに正義の役を>
  8. 世界プルルン滞在記−大島美幸がムー族に出会った−
  9. 映像ネタ<森三中ライブ制作委員会>
  10. ♪姐さんと清美
  11. 映像ネタ<森三中ライブ制作委員会>
  12. エースを狙え
  13. エンディング
  14. 【おまけ】黒沢宗子リサイタル
単独の朝
明転すると、舞台中央で布団にもぐった大島。突然飛び起きて「布団!なに乗っかってんだよ!」寝起きブチギレ。高血圧。「お前なんかこうしてたたんでやる」「くっそー単独行きたくねぇ!」 そこへ鳴り響く目覚まし時計。「うっせーよ!こっちのが先に起きてるっつーの。お前はもう用無しなの」  そこへ迎えに来た黒沢と村上「なにやってんのー、今日本番でしょ!?」 しかし大島「うっせー!単独行きたくねぇんだよ!」勢いで黒沢を一発殴ると、怒った黒沢が大島をボコボコに殴って反撃。適当に仲裁しながら2人をソデに追い込む村上「森三中ライブ、始まりまーす」
ザ・レイプマン
高飛車な女・知子と、彼女を素直に慕う美幸。 女ともだちとして体裁を繕いながらも陰では美幸に悪口雑言吐き捨てる知子。 そんな勘違い女・知子を制裁しに、ザ・レイプマン(黒沢)は現れ、知子を屈辱的な姿に・・・。正義なんだか犯罪者なんだか。
進藤あかりの太鼓道
全盛期も過ぎ、若さを失い、太鼓叩きのパートナーもライバルに奪われた民謡歌手・進藤あかり(大島)。改めてパートナーの太鼓叩きを募集するも、オーディション会場に現れたのは1人(黒沢)だけ。彼女の名は「ペンペンペン子ちゃん」(と本人が言っていた)。あまりにもイノセントな彼女、人前に出すにはちょっと・・・というか太鼓のバチすら満足に持てない。いつも口をクチュクチュしていて、ヨダレまみれの口のまわりを袖で拭うような、そんなペン子ちゃん。 しかし後がない進藤あかり、藁をもつかむ思いでペン子ちゃんに太鼓指導。そして民謡大会を迎え・・・・・・。  「心から民謡を楽しむということ。教えてくれたのは彼女でした」 その後、ペン子は二度とあかりの前に現れなかった。
和尚様のヒミツ
修行中の坊主・トモ松(村上)とみゆ松(大島)。「ねぇねぇ知ってるかい、みゆ松。和尚様のワキって、パインの香りがするんだってよ・・・!」 坊主たちの好奇心は尽きない。
世界プルルン滞在記
女優・大島美幸が、アフリカの未開の地でムー族と出会った。非常に友好的なムー族の酋長(村上)。 村の独特な文化に、はじめは躊躇していた女優・大島美幸。しかし酋長のウェルカムな雰囲気にそのうち気持ちもほぐれ、ついつい調子に乗ってしまい・・・・・・。  文化の違い、何が障るかわからない。  
♪姐さんと清美
極道に身を投じた女たち。そういえば姐さん、昔は歌手だったんですってね。聞かせてほしいな、清美のために。  開演前に客席から募った「歌のタイトル」をランダムに拾いあげる清美(村上)。 思い入れもない歌のタイトルに戸惑う姐さん(黒沢)。でもウチ、あんたのために歌うわ。着の身着のまま木の実ナナ
エースを狙え
村上と大島、憧れの綾部先輩を射止めるのはどっち? きわどいポーズのテニスプレー、「見てはいけないものを」と目を覆う綾部先輩。 相手に1点も取らせない、それがラブゲーム。 スウィートボイスな解説(黒沢)あり。
森三中ライブ制作委員会
明日は森三中の単独ライブ。どうする、何も決まってない! 12人の男たちが、ああでもない、こうでもない、と生産性のない会議を展開。 「黒沢さんが2万4千円の太鼓を買ってしまった」「じゃあ安田大サーカスでもパクるか」 「大島さんが悪党の黒沢さんをやっつける正義モノってのはどうだろう」「よせ、森三中のライブに来てる客はみんな下ネタ目当てだ」
黒沢宗子リサイタル
ライブは終わったんですが、黒沢がどうしても1曲歌いたいと言うので。すみません、すぐ終わります、すみません。  吉本興業ジャネット・ジャクソンに決定。


面白かった〜! 笑いすぎてあんまり細かい記憶ないよ。
なにしろ3人とも演技が巧い! 特に黒沢さんは天才だと思った。「♪姐さんと清美」での姐さんの関西弁は色っぽくて哀愁があったし、「進藤あかりの太鼓道」でのペン子ちゃんのイノセントぶりは、笑うことに罪悪感を感じるほどリアルだった。いつも口をクチュクチュと何か噛んでいるように動かし、ヨダレを袖口で拭い、シバシバとまばたきをする目は焦点が合わず、誰もいない方向にも「へ、そうっすか。へ、そうっすか」と相槌を打ち続ける。 う〜ん、ギリギリ。 でもボケとツッコミのやりとりはベタベタなので、そのあたりで演技のリアルさも忘れて爆笑爆笑。
あと、忘れちゃならないのが黒沢即興歌だよね。 以前、ロバホでも「茶畑学園」とかで黒沢即興歌をやってて、あのときは共演者やスタッフがじっとり見守ってて微妙な空気だったけど、やっぱりライブは違う。お客さんが黒沢さんのこと、ノせるノせる。客席とのコール&レスポンスでもお客さんノリノリだった。「HEY!病気持ち〜!(病気持ち〜!)母親が〜!(母親が〜!)」とか。下ネタも炸裂。


村上さんは「ザ・レイプマン」をはじめとして、高飛車な女が似合ってた。ちっこくて丸っこいから、どんなにエラソーな態度とってても笑えちゃうんだよね。マシュー南みたいに憎めないの。 「プルルン滞在記」での張り切る酋長、「エースを狙え」でのテニスのプレーなどは、必死に飛んだり跳ねたりしている様子がゴムまりみたいでかわいらしかった。 こりゃロバホチームも「スポーツ村上」シリーズやりたくなるよなー。


大島さんは、冒頭のキレコントが最高だったな〜。布団にも目覚まし時計にも客席にもキレてて、前列のお客さん、さぞかし恐オモロかっただろうな。 「和尚様の秘密」での坊主・みゆ松のあどけない口調(ちょい訛りあり)が、意味もなく涙腺を刺激したよ。いや、コント自体にはそういう感動要素は1ミリもないんですけどさ。アホの子って、かわいいじゃない。


個人的には、映像ネタ「森三中ライブ制作委員会」が嬉しかった! 映画『十二人の怒れる男』にオモシロ字幕をつけるっていうシンプルなもの。でもネタの視点がかわいらしいんだ。
『十二人〜』は陪審員制度を題材にした作品なんだけど、その討論の様子におバカな会話をのせてるの。 「彼の意見に賛成の人は挙手」というようなシーンに「ライブに水着のお姉ちゃん呼びたい人ー」「はーい」とか、12人が1人1人順番に"有罪"か"無罪"か意見を述べていくシーンで、しりとりを言わせたりとか。よく考えたなぁ。映像に出てくるのがみんな年配男性だから余計に笑った。

元ネタも傑作です→ 十二人の怒れる男 [DVD]   12人の優しい日本人 [DVD]三谷幸喜によるオマージュ作品もいいよ


う〜ん、満足です。 印象として強いのは「森三中、かわいがられてるなぁ」。 お世辞にも「完璧」「隙なし」とは言えない進行だったんだけど、彼女らの無邪気さというかやんちゃぶりが本当に中学生みたいで、文化祭の出し物を保護者や先輩たちが見ているような雰囲気だった。キリキリマイする姿もいとおしい、っていう。でも笑いのレベルは充分プロだから、こういうところでグッと掴まれてるんだろうなぁ。
客層が20代後半〜30代半ばに集中していて、10代らしき姿は(私が見る限りでは)なかった。私の前の席なんて、ちょうど彼女らの母親ぐらいの年齢の女性が大笑いしてたよ。関係者席じゃなかったし、純粋なファンなのかな。感性が若い。


『やばい状況』3部作、シメは10月だそうです。同じくシアター・モリエール。 今日の会場でチケットの先行販売してたけど、3ヶ月後の仕事の状況がわかんなかったので買わなかった。平日だからねー。 一般発売は9月だそうなので、そのときに大丈夫そうだとわかったら、10月公演もぜひ行きたい。

森三中コントライヴ『本当にさらにやばい状況 10月』

  • 日時:10/12(火) 18:30開場/19:00開演
  • 会場:新宿シアター・モリエール
  • チケット:前売 2200円 /当日 2500円
  • 9/11(土)発売 Pコード:352-663

*1:ダウンタウンのマネージャー。今は結構エライ人なんですよね?