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ローストビーフはやめて焼豚にしないか

  • 朝飯:ハンバーグサンド、梅海苔汁、キャロットグラッセ
  • おやつ:ハートチップル、オリーブの塩漬け、チーズ、マドレーヌ
  • 夕飯:赤から鍋、カキフライ

 家主は起きてすぐハンバーグの種を焼き、パンを焼き、水菜や玉ねぎを刻んでハンバーグサンドをこしらえてくれた。
 「今日は大掃除だなー」と言うと、台所も風呂もトイレもそれぞれの部屋も掃除は終えていると言われた。甘んじてダラダラとお菓子などでコーヒーやワインを飲みながら録画消化。
 15時すぎ、正月料理用の食材を買いに出る。いつもは行かない高級食材を扱うスーパーまで出向くと、ものすごく混雑していた。ローストビーフ用の和牛ブロックが安いものでもグラム700円とかで怯む。ローストビーフはやめて焼豚にしないかと提案するが、正月だよ?といなされる。震えながら1kg買う。帰り、金物屋にもまわって台所の流し前用のスチールラックも買った。
 帰ると家主はスチールラックを組み立て設置し、夕飯の鍋のしたくをしながらローストビーフと明日用の煮物をこしらえた。買ってきたカキフライはトースターで焼く。説明書どおりに焼くと揚げたてみたいにカリカリで中まで熱く、ハイブリッドオーブントースターの力に改めて感服。
 夕飯を食べながら『アメトーークSP』を見る。パクりたい-1グランプリにジャルジャルが出るのだ。ジャルジャルのネタの中でものんきな部類に入る「涙腺コルク」を披露していた。ザキヤマフジモンにジョイマン風にアレンジされてて楽しかった。それにしてもザキヤマフジモンの"パクり"という名のアレンジがどれもよく練られていて感心する。漫才コンビ・ミキのドタバタツッコミを、舞台の四方八方を存分に使ってみせたのはすばらしかった。
 ためしに買ってみた赤から鍋のスープは、おいしいのだが、なんだかやけに甘くて二人とも箸がすすまなかった。カキフライも食べたから単に腹がふくれただけかもしれない。

どこかにあるユートピア

  • ハンバーグ
  • 甘夏ジャムで炊いたキャロットグラッセ
  • 水菜と春菊、椎茸の梅海苔汁
  • 納豆
  • もち麦ごはん

 わたしが花の教室に出かけているあいだに家主がハンバーグの種を作ってくれていた。どこまでおかあさんなんだ。家主が焼いているのをうしろで『ガンダーラ』の節で「♪ハンバ〜グ ハンバ〜グ 合挽肉でハンバーグ〜」と歌って応援する。本当は"They say it was in India"の部分も替え歌したいのだがいい案が思い浮かばない。ハンバーグは焼き加減もすばらしく、ソースも絶妙で、ひたすらうまいハンバーグだった。キャロットグラッセもあまずっぱくておいしい。家主と暮らす前は食べたことがなかった梅海苔汁は今やわたしの好物で、よく作ってもらっている。「お店なら1200円とれる定食だよ」と賛辞をおくる。
 夕飯後、1人で『新しい波24』録画を見る(家主は『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の積録を消化していた)。ちょっとびっくりするぐらいどのネタも構成や演技が優れていた。そういうデキる若手を集めたのだろうけれど、彼らを見つけて選んで集めたフジテレビの今後に期待してしまうほどだった。気に入ったネタを何度か繰り返して見ているといつのまにかうしろで家主も見ていていて、今の若い人たちは逃げがなくてちゃんと考えてるし演技が巧いよね、世間への恨みや独自の世界観みたいなことを持ち出さずに楽しそうにネタやるし、と言ってきた。
 淡々と録画消化し、意を決して『ミュージックステーション スーパーライブ2016』にとりかかる。4時間あまりあるんだよな……と気を重くして録画リストのそれにフォーカスを合わせると、録画時間が45分と短くなっていた。家主が編集し、お互いの好きなミュージシャンと限定コラボだけを残してあとは切ったのだそうだ。至れり尽くせりだ。小室哲哉×HYDEの『DEPARTURES』も入っていた。HYDEが小室さんと背中合わせに座るところなんかテレビの前でひゃーっと声が出た。家主がいま夢中の上白石萌音による『なんでもないや』もあって、礼儀として飛ばさずに見ていると家主が、この歌は前半と後半とで女性の歌い方と男性の歌い方を歌い分けているように聞こえると言い出した。言われてみれば前半はやさしく後半は勇ましい気もする。E-girlsAKB48の様子もちらちらと入っていて、これもきっと家主が見たくて残したのだろうが、さすがにこれはつきあわなくていいよなと飛ばして星野源やRADIO FISH→ピコ太郎などをチェックして終了。テレビを消して寝じたくをしていると家主が、さっきの録画のAKBはAKBの本編を残したんじゃなくて星野源が出てくる直前のAKBが数秒残っていただけなので飛ばさず見れば星野源を余さず見られるようになっていたとぼやく。そういうのは見ているときに言ってくれ。

輪飾りの針金

  • 昼:牛すきうどん、納豆
  • おやつ:うさぎやのどら焼き、自家製あんこ(の味見)

 午前中だけ働いて仕事納め。部内では自分だけの出勤とはいえ、他の月と変わらず最終営業日としての仕事があふれていて納めきれず。年明けでもいいものはあふれたままにして他の部の人に挨拶して退勤。
 帰宅すると家主が床を水拭きしていた。ガス台の土鍋に火がついていて、わたしがコートを脱いでうがい手洗いを済ませると土鍋からうどんをよそってくれた。ゆうべのすき焼きの残りで煮たやつ。卵を落として食べる。うまい。風呂掃除、シンク磨きが終わったという。ていねいに掃除されて、家のあちこちが少しずつ明るくなっていく。
うどんを食べ終え、すぐにコートを着てまた外出。こんどは花の教室へ。子どもの頃、土曜日、学校から帰ってきて、母が出すごはんをかっこんで習い事にむかったのを思い出す。
 花の教室は臨時で迎春アレンジ講座。花の種類や処理のひとつひとつに先生が「この花は散らない、花もちがよく折れにくいから縁起が良い」「ワイヤーをひっぱりすぎて切れると縁起が悪いから慎重に」と縁起の良し悪しを言っていた。自分に用意された松や梅の枝ぶりが独特で、先生に相談しながら活ける。海老のような形になった。正月らしいといえばらしいかも。レッスンの最後におやつとしてうさぎやのどら焼きが出た。その場で食べずにかばんにしまう。
 自分が活けたアレンジのほかに、先生方(=お花屋さん)作の立派な水引リースも予約していたので受け取る。先生にはなんども「29日のきょう飾っちゃダメよ。正月飾りは28日か30日に飾るのよ」と念を押される。29日は二重苦、31日は一夜飾りといわれて縁起がよくないそうだ。二重苦って何と何の苦だろう。珈の香でコーヒー豆2種類を買って、えいえい自転車こいで家路。帰ると家主は雑誌『俳句』を読みながらあんこを炊いていた。その間にシンクの排水溝を漂白したという。
 活けた花を見せる。花に添えた水引も自分で輪をつくったのだ、と説明すると、家主は読んでいた『俳句』1月号のページを見せてきた。池田澄子さんの《輪飾りの針金ぐいと藁に隠す》という句があった。そう、まさにそれ。
 コーヒーをいれてもらい、炊いたばかりのあんこの味見と持ってかえってきたどら焼きを半分こしておやつ。あんこはまだ豆々しい。